便利な時代の代償
今は便利な世の中へとどんどん進化し、昔では考えられない程快適で効率の良い生活を送れるようになりました。
一番身近なもので言えばスマートフォンが良い例だと思います。
昔は紙に書いて切手を貼ってポストに入れて郵便配達の人がその手紙を届けてくれるまでその手紙の存在も中身も相手には伝わらなかったのが、メール一つで簡単に意思疎通を図ることができ、お互いの近況を知ることが出来ます。
どこにいても顔を見ながら話すことも可能になりましたし、PCを持ち歩かなくてもネット検索したり欲しいものを注文したら翌日には家に直接届くような時代です。
これまでは存在が遠いと感じていた有名人や芸能人もネットのコミュニティ上で実際に言葉を交わすことも可能になっていたりするのです。外に出かけずともネット上での出会いも豊富になり、気軽にSNS上からつながることが出来てしまうのです。
自分のプライベートの部分をさらけ出す人も増え、世界中の誰かの生活の一部を覗けるようになりました。
しかしその分ネット上でのトラブルや被害に遭う人も増えているのも事実です。誰かに傷つけられるだけではなく、人の投稿をみて必要以上に反応し勝手に自分で傷ついて病んでしまう人も後を絶ちません。
今までは知ることが出来なかった他人の様子を必要以上に見ることができる為、自分と比べて落ち込み、自己肯定感がどんどん低くなって精神を病んでしまう人や幸せだと感じられずに生きてしまっている人は実は少なくないと思います。
幸せな国として有名だったブータンの幸福度ランキングが下がってしまったのも、スマートフォンの普及で自分の国と他国の様子を比べてしまったことで自分達は豊かではない、幸福ではないと感じてしまったからだとも言われています。
情報に溢れどんどん便利になったが故、これまではなかった新たな苦しみを感じている人はどんどん増えているのかもしれません。
刺激に溺れている現代人たち
情報が沢山あり、それが常にアップデートされて拡散されている状態ということはそれだけ常に刺激があるということです。現代人はその刺激の虜となり、もはや中毒状態になって溺れてしまっているのだと思います。
あなたはスマートフォンを1日にどれだけ見ていますか?
そこまで多くはないだろうと思っていても隙間時間に無意識にスマートフォンを見てしまっている人は大勢います。電車に乗ってみると気が付くと思いますが、乗っている車両の人たちを見てみてください。二人以上であればそれぞれ会話をして過ごしていると思いますが、一人で乗っている人の大半もしくは全員がスマートフォンをみて過ごしていることに気が付くと思います。
それほど当たり前にスマートフォンを見ることが生活の一部となってしまっているのです。
試しに6時間ほどスマートフォンを触らない、見ないという生活を過ごしてみてください。誰かから連絡が来ていないか、何か新しい情報はないか。面白い情報があるのではないかと無意識にスマートフォンを気にしてしまう自分に気が付くと思います。
それだけ私たちは自分のことよりもスマートフォンの中にある事、つまり自分以外の事に意識が傾いてしまっているのです。
これはかなり危険な状態なのではないかと感じています。
しかしすでに私たちは今の便利な状態を手放して生きていくのはなかなか難しいと思います。そこにかなりシフトした生き方をしてしまっているからです。
ですが、今一度自分に注目し、自分の心としっかりと向き合って欲しいと思います。
自分の使命や自分自身を知ること
私たちは生きる上でそれぞれ使命があって生まれてきたと言われています。この答えを導き出すことが自分達が生きていく上で指針となり、かつ生きていくための活力になることだと思っています。
あなたは人生で何をしたくて生きていますか?あなたは自分の人生をどのような人生にしていきたいですか。自分の使命はなんだと思いますか。生きている中で何かやり遂げたいことはありますか?
これらをあなたはすぐに答えることはできるでしょうか。
これを知るためには、時間と経験が必要だと思います。それなのに現代人たちはそのことには時間をさかずに自分以外のことに夢中になってしまっているのではないでしょうか。
もしあなたの叶えたい夢や願いがあるのだとしたらその願いを一度疑ってみるのも良いかもしれません。なぜならあなたの夢だと思い込んでいるものがあなたの心からの望みではなく、スマートフォンや情報の中で影響を受けた他の誰かの物かもしれないからです。
確かにそれがきっかけで本気で自分の夢になり、実際に叶えて幸せな人生を掴む人もいると思います。
反対に一過性の思い込みだけで自分の夢だと思い込み、必要以上に挫折を味わい自暴自棄になって自分の人生までも放棄してしまう人もいるのではないでしょうか。
仕事にしても夢にしても色んなことを知り、色んな経験を通して本当の自分の夢や願いに気が付くことが出来ます。それが本当に自分が望むものかどうかは、そこに確かな自分の思いや熱意、感情があるかどうかです。
自分の感情がどこまで動き、どこまで自分の魂がそれを望んでいるのか気がつけるのはあなたしかいないのです。他人から「あなたにはその職業は向いてないよ」「それよりこっちの方が良いんじゃない?」と言われてすぐに方向転換してしまうようであればあなたはまだ自分との向き合い方が足りないのかもしれません。
本当の望みや願い
自分の人生を変えるほどのものに出会うと人は四六時中そのことを考え、そのことを調べ、そのことにばかり思いを馳せるので、他のことには目もくれませんし他人のいうことを自分の意見としてすり替えてしまうこともないのです。それを手に入れる、実現させるためには何をすれば良いのかと行動するので余計な情報を見ている暇などなくなるのです。
あなたが今抱いている夢や願いは本当にあなたが心から望んでいるものでしょうか。あなたはそれに気がつけるほど常に自分の心の声を聞き、自分と対話が出来ていましたか?これまで自分に正直に素直になって生きてきましたか?
もしそうでなければどんなに苦労し、時間をかけて夢や願いが実現できたとしてもあなたが心から幸せに満ち、人生が変わるほどの感動を味わうことはむすかしいでしょう。なぜならあなたが心から望むものを手にすることが出来ていないからです。自分で自分の望みがわからないということはありのままの自分を見失ってしまっているという事なのです。
自分の使命を知るためにはありのままで生きていくことが大切です。そうでなければあなた自身もいつまで経っても幸せな人生を手にすることもできず、誰も幸せにはできないからです。人は自分が持っていないものは人に与えることはできません。また自分を幸せにできるのは自分でしかないのです。
代わり誰かがあなたの夢や願いを叶えたりしてくれるわけではないのです。
あなたが必死になって今追いかけている夢や願いは錯覚ではないですか?他の誰かの情熱や体験を自分のものだと思ってしまっていませんか?
今日お伝えしたポイントを踏まえて、もう一度自分の心の目で確認してみてくださいね。
あなたが自分との対話をし続け、常に自分の心に従う生き方をすれば必ずありのままの自分というものに気が付くと思います。ありのままの自分で生きるようになると自ずと自分が何を望み、どう生きていきたいのかが見えてくると思います。その先にあなたの望む未来が待っているのです。
風羽 玲亜
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