2:6:2の法則
あなたには苦手な人、気が合わないと感じる人はいるでしょうか。
誰しも人から嫌われたくないと思うでしょう。しかし世の中にはあなたを嫌う人が2割ほど存在すると言われています。
「2:6:2の法則」をご存知ですか?
「2:6:2の法則」はパレートの法則から派生したものだと言われています。
集団ができると、優秀な上位が2割、平均的な中位の人材が6割、下位のグループが2割にわかれるという考え方です。
この法則は働きアリの集団にもみられるといわれています。働きアリのうち、積極的に働くのは2割だけで、6割は普通に働き、残りの2割は働かないというものです。
2:6:2の法則はさまざまな分野に当てはまり、スポーツのチームにおいても2:6:2の構造が生まれると言われています。
人間関係においてはどのような行動をとっても自分のことを好きでいてくれる人が2割、行動によって好き嫌いがわかれる人が6割、なにをしても嫌いになる人が2割いるとされ、やはり2:6:2の法則が成り立ちます。
つまりどんなに嫌われたくなくても少なからず一定数の人間には嫌われる法則が成り立つことを理解しておくと、嫌われることにおいての恐怖心を持ったり心配をする必要はないということです。
あなた自身の好きな物について考えてみるとわかりやすいと思います。私は甘いものが大好きなのですが、私にとってはとても幸せを感じるものであっても、ある人からすれば苦手、嫌いだという人は必ず存在するのです。
嫌いな人
逆を言えば、あなたが誰かを嫌いだと思うこともなんら不思議なことではないのです。そんな自分を責める必要もないと私は思います。
人間関係で自分にとって嫌いな人がいて悩んでいる人は沢山いると思います。そういう時は「関わらないようにしましょう」「距離をとりましょう」と決まり文句のように言われていると思いますが、同じ職場などどうしても関わらざるを得ない状況の人も多いと思います。
そんな時は私はその人に対する感情を別の方向に向けることをオススメします。
やり方は2通りの方法を提案します。
- 1つは相手を反面教師にして自分を磨くという意識に変えること。
- 2つ目は相手との間にある感情を理解して自分のエネルギーを変えることです。
①反面教師にする
まず1つ目の方法は文字のごとく相手の嫌な部分を反面教師として相手から学ばせてもらっていると考え、自分もそんな人間にならないように自分の向上心に変えることです。
そうすると相手に対する不快感を変換して自分の学びと研鑽に変えることができます。あなたにとって「自分が嫌だと思うような人間にならないようにすること」が目標となり、相手の存在に意識を向けるのではなく、未来の自分に向けての意識になっているからです。
その人を見て不快感を感じる毎日を過ごしてしまうとあなたの不快という感情がますます不快と感じる現実を引き寄せることになってしまいます。今感じている嫌な感情を手放す為にも経験を無駄にせず未来の自分のための行動に変換することで、もしその職場から転職したり退職した時に良い経験だったと思えるようになるからです。その頃にはあなたも学びを深めて自分の理想とする人物像に近づけているでしょう。
②自分のエネルギーを変える
2つ目が相手との間の感情に気がつき、自分のエネルギーを変えることです。相手が苦手、気が合わないと感じる場合は相手も少なからず何かをあなたから感じている場合が多いです。
その感情というのはお互いに「相手には負けたくない」であったり「相手より優秀でありたい」というようなマウントの取り合いになっている可能性が高いです。そうなるとお互いに威嚇したりぶつかる可能性が高く、姿を見るだけであなたのストレスになり、毎日がそれだけで辛く苦しいものなってしまいます。
そうなれば良いことは何もありません。ですのでお互いの中の感情を理解し、あなたが相手に持つ感情やエネルギーを変えることです。
相手は「あなたより秀でていたい」というエネルギーでいるので、あなたが大人の態度をとって相手を褒めて悪化を防ぎ、関係を修復するのです。すると意外とこの行動は相手の自己重要感を満たすことになるので今までぶつかり合っていたものがなくなり、相手も穏やかになり仕事がやりやすくなったりするのです。
同じエネルギー、つまり反発するエネルギーをお互いにずっと持っているからいつまで経っても反発が起きていることもあるのです。どちらかがエネルギーを別のものに変えてあげるととても簡単に関係が良くなったりするのです。
自分の為の行動を取ろう
いつまでも人間関係を我慢していてもその関係が何もしないままでは一向に良くなることはなく、あなたの心がどんどん荒み、現実はどんどん悪化していくだけです。
相手を変えることは出来なくてもこのようにあなたを変えることはいくらでもできるのです。
「なんで相手のせいなのに自分を変えないといけないのだ」などと思わず、結果その行動があなたの為になるのです。このことに気がつける人は自ら自分を守り、自分の為の行動を取ることができるので人間関係に振り回されたり悩まされることは少なくなるのです。
実際に私自身も今日ご紹介した方法で苦手な相手と良好な人間関係を築き、仲良くなった経験があります。当時はこんなに人が嫌いになるなんてことがあるなんてと自分自身に驚いたほどです。
世の中の出来事はとてもシンプルに出来ていますし、あなたはあなたの為の人生を生きています。誰かの犠牲になる必要もなければ、誰もあなたに我慢を強いる権利はないのです。
あなたの行動、考え方次第でいくらでも自分の生きやすい人生を作ることができます。
今もし人間関係に我慢をしているのなら、あなたの人生において不自然なことが起きているのだと気がついてください。「我慢が美徳」と言われていた時もありますが、それはあなたの人生を台無しにしてしまう間違った思い込みであると思います。
不自然なことが起きているということはあなたにできる何かが必ずあるというサインでもあります。人はそれを「神様からの試練」とか「カルマ」というかもしれません。しかしそれは確実にあなたの力で乗り越えられるものです
嫌いな人、苦手な人が現れたらあなたのできることは何か、是非考えてみてくださいね。
風羽 玲亜
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