両手の塞がった現代人達
大人になるほど、自分の中で譲れないものや信念、価値観、立場や環境などが増え、手放すことがいくら良いことだと言われても手放すことが怖いと感じる人はとても多いと思います。
断捨離という言葉は今では頻繁に聞くようになりましたし、手に入れるよりも手放すことの大事さを最近では推奨されているように感じます。
私たちは自分にないものにばかりに意識が入ってしまい、他人と自分を必要以上に比較し、ないものを欲しがり、「ない自分」と常に葛藤しながら生きているように思います。
だから常に何かを手に入れようとばかりしてしまい、いつの間にか両手も塞がり身動きが取れずに生きづらくなってしまっているのではないでしょうか。
手放す事が怖いと感じる理由
手放す事が怖いと感じてしまうのは結局手放す事で失敗してしまう、今の自分では無くなってしまう、今の自分から変わってしまうことへの恐怖心があるからです。
しかし一度考えてみてください。
そう思ってしまうということは、あなたは結局今の状態をどこか望んでしまっている、もしくは変わらない自分でいるように無意識に行動しているという事でもあるのです。
口では今の自分から変わりたい、今の状態から幸せになりたいと言っているだけでどこかで変わらない今の状況に安心したい気持ちがあるのかもしれません。
また気がつかないうちに自分の思い込みでそうしてしまっているのかもしれません。
周りから「今の自分で良いのだろうか」という声を聞き、その事について自分も考えるようになり「周りがそう悩むのなら私も今のままではいけない」と周りからの影響によって自分も変わらないといけない、まるで変わらなければならないと勝手に自分で思い込んでいませんか?
自分を自分で理解できていなかったり、自分自身と繋がれていない人はこのように周りの意見や環境によってとても流されやすくなっています。
それがさも自分の心のからの願いや気持ちであるかのように思い込み、無意識に周りの行動に合わせて生きるようになってしまうのです。
あなたがもし手放すのが怖いと思っているのなら、どうしてそう思っているのか一度自分に向き合ってその理由を深掘りしてみてください。
はっきりと明確な理由を出せますか?そう思ったきっかけはなんでしたか?
身軽になることで得られるもの
心のあり方は現実にはっきりと現れます。今の現実、今の自分を心から幸せと感じ、自分の望み姿であるまたは自分の理想の姿になりつつあるのだと思うのならば、あなたは今の現状を手放すべきだとは思わないはずなのです。
そこに手放すべきだと感じるあなたの思いや感情があるのならば、もっと深掘りして自分を知るチャンスです。
私は過去に現実と自分自身に絶望した事で、周りや自分に期待するという事を手放しましたし、これまでの自分の思い込みなどもそれを機に一気に手放しました。不要な付き合いもみんな途切れましたし、どんどん身軽になっていきました。
心から今の現状から変わりたいと望んで行動していたはずなのに、ずっと不要なものを握りしめていたことに自分で気がつけていなかったのです。
そうするとごくシンプルなものだけが自分の中に残り、それこそ自分にとってかけがえのないものだと知ることが出来ました。
終わりに
自分らしく自分が幸せだと感じる人生に、持っていく荷物はそんなに多くは必要ないと思います。
私たちは安心安全の備えとして沢山の荷物を抱えたくなりますが、そんな状態で急に危険が襲ってきたらどうなるでしょうか。
その荷物の中に自分を守ってくれるものなんてあるでしょうか。
それよりも何よりも自分を信じる気持ちがあることと、色んなところに飛び移れる身軽さが一番自分の身を守ってくれるものではないでしょうか。
あなたの抱えて握りしめているものはあなたの望む未来に本当に必要なものでしょうか。幸せになりたい、今の現状を変えたいと思っているのに変わらないのはあなたがいつまでも不要な荷物を抱えているからかもしれません。
私は身軽になった今の方が何倍も生きやすく心の豊かな日々を送ることが出来ています。周りには自分が心地よいと感じるものばかりで人間関係も自分にとってとても大切で心落ち着く人ばかりです。
自分の望む人生、ありのままの自分が望む未来にあなたは何を持っていきますか?
その選択によってあなたの人生が大きく変わるのだと思います。
風羽 玲亜
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