宝塚

生きた知識にする

色んなチャレンジをしてきた人ほど、人生を楽しみ謳歌しているなと感じます。その人は自分の好奇心に突き動かされ、行動力がある人なのだと思います。

一度しかない人生だからこそなるべくさけるべきなのが『やらなかった後悔』です。

得た知識をどう扱うか

やってしまった後悔には必ずその事で経験値が得られ、実際にチャレンジしたという事で消化不良がないはずです。やって損することももしかしたらあるかもしれません。しかし人生における経験は何にも変え難い価値があります。人から聞いた話よりも自分が実践した事で得られるものは比べようがない程あなたの財産になりますし、ノウハウだけ知っていても実践経験がなければただの知識として役立つ機会もなくいつの間にか忘れてしまいます。実際にあなたが本を読み2、3日後に読んだ本で役立つ情報や印象に残ったところを話してみてくださいと言われたら、すぐに話すことが出来ますでしょうか?記憶の片隅にぼんやりと残る記憶があるくらいで具体的な内容やすぐに実践に活かせる内容として話すことは難しいと思います。それほど私たちの脳はすぐに忘れます。

私たちはどうしても本を読んだら物知りになったような気がしてしまいますが、読んでもこのようにすぐ忘れ去られてしまう情報にしてしまいます。人生をより理想的にするためには、実践経験を積んだり自分の行動に生かすことをする、つまり『興味や関心を持つだけではなく実際に自分で試すこと、実践してみること』が何においても重要だと思います。ですので本を読むのであればその中で印象や実践に使える内容を抜粋して、自分の中に落とし込む作業をして初めて生きた情報になるのではないかと思います。人からのアドバイスや知恵をもらった時も同じことが言えます。

宝塚で引き継がれているもの

宝塚は上下関係が厳しいことで有名ですが、私からすればとてもありがたい仕組みだと思っています。というのは宝塚の伝統は『ほぼ100%タカラジェンヌたちで作り上げられてきたもの』だからです。タカラジェンヌは宝塚音楽学校を卒業した時点で宝塚歌劇団に入団し、その時初めてタカラジェンヌの仲間入りをします。いくら経験を積んでも私たちは宝塚に属している限り永遠に「生徒」と呼ばれます。

その生徒間のしきたりや上下関係の厳しさこそが宝塚の伝統を守ってきました。

ですがその厳しさというのも言い方を変えれば先輩の愛でしかないのです。私たちは必ず稽古以外に自主練習を鬼のようにします。それは学年ごとに行われたり同期内だけで行われたり様々ですが公演をより良いものにしたいという一心で、本稽古以上に練習を重ねます。宝塚は先輩が後輩を見て育てるシステムです。出来ない子がいたら同期だけではなく先輩たちもつきっきりで見てくれ沢山のアドバイスをしてくれます。学年が上がるにつれ出番が増え、覚えるのも大変になってきても必ず先輩は後輩の面倒を見てくれるのです。もちろん教わっていた後輩たちも必然的に自分の下に次々と後輩が入ってくるので、自分が先輩になり同じように後輩たちに指導していく立場になっていきます。

手取り足取り教えてもらった後輩たちは必ず先輩にどうだったかフィードバックを何度も受け、稽古場から舞台に上がったとしても先輩のアドバイスが終わらない限り毎回お伺いに行くほど徹底しています。

ここまでつきっきりで面倒を見てもらう組織は外でもないと思います。宝塚は競争社会と勘違いされている方もいますが、このように徹底した先輩の愛が続いているから宝塚はこれまで存在し続けているのだと思います。先輩から受けた愛とご恩を後輩たちに受け継ぐ、そのことによって沢山の好循環が生まれているのです。

生きた知識

人からのアドバイス、知恵を自分の力にすることで自分の力だけの時とは比べものにならないくらいの出来になります。それが素晴らしい結果に結びつき、その人の大きな成長につながります。そしてその経験がまた新たな人の成長につながり、その人の成長が指導者の喜びにもつながります。

得た知識、情報をいかに自分のものにするか生きた知識にするだけあなたはいくらでも飛躍さすることができると思います。

アドバイスや情報を受け取るだけ受け取って何もしていないのがほとんどの人です。だからそのままの人生なのです。宝塚のようにつきっきりで誰かが見てくれるわけではありません。宝塚は80人近くの生徒で1つの作品を作りますが、あなたの人生を作る人はあなたしかいません。ですので人生を変えるにはあなたが自分から「普段の自分」を脱却しなければなりません。行動、考え方、習慣はいくらでも変えることが出来ます。

アドバイスや情報を生きた知識に変えることを是非取り入れてみてください。大袈裟な事ではありません。得た情報や読んだ本の内容を自分の力に変えると思いさえすれば必然と行動や生活が変わるのですから。そうするとあなたは自分でも気づかないほどいつの間にか大きく成長していたと気づくと思います。

風羽 玲亜

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