私の実体験

自立とは何か?他者と共存する真の自立の意味と生きづらさを避ける方法

「自立」と聞くと、多くの人は「自分一人で生きていく力」をイメージするかもしれません。

しかし、実は自立の本質はそれだけではありません。むしろ他者と共存し支え合うことで、真の自立が成立します

過去の私もこの自立の意味を履き違え、自分に無理をさせ続けてしまい、ついには人生のどん底まで経験してしまいました。誰にも頼らず一人で頑張って歯を食いしばってでも乗り越え、踏ん張って生きていくこと。これが自立であり、大人としてのあるべき姿だと思い込んでいたのです。

あなたはいかがでしょうか。

確かに大人になれば、親や学校という直接的な監視下から外れ自己判断が必要となる場面が増えたり、金銭面で自分で稼ぐことが必要になっていきます。しかしあなたは幸せに生きる上で必要な「自立」を正しく理解できているでしょうか。

この記事では、誤解されがちな自立の概念と、それが生きづらさを生んでしまう原因について解説します。さらに、生きづらさを回避し幸せに生きるための「真の自立」という共存共栄するための具体的な方法もお伝えします。

ぜひ最後まで読んで下さいね。

自立の誤解が生む生きづらさ

多くの人は「自立=自分一人ですべてを成し遂げること」と考えがちです。この考え方は、一見正しいように思えるかもしれません。しかし、こうした誤解によって生きづらさを感じる人も少なくありません。ここでは、その具体例を見ていきましょう。

一人で頑張りすぎると生きづらくなる理由

たとえば、若いビジネスパーソンが、自立を目指して経済的にも生活面でもすべてを一人でこなそうとすると、どうなるでしょうか?彼は他者に頼ることを「弱さ」と捉え、誰にも相談できず、自分で解決しなければならないと感じてしまいます。

その結果、彼は次第に疲れストレスを抱えることになります。さらに、周囲の人々との関係も悪化し孤独感が募っていくのです。「もっと頑張らなければ」というプレッシャーに押しつぶされ、自分自身を責めるようになります。結局、彼は一人で頑張ることが「自立」だと誤解したがために、生きづらい状況に陥ってしまったのです。

これは他のブログでも書きましたが、私も実際に職場で陥っていたケースです。他を頼るより自分でやった方が早いと周りからお願いされるままになんでも引き受けてやっていたら一人で抱える仕事量は半端なく増えてしまいました。

結局一人で全部こなしていましたが、それが特に給与面で反映されるわけでもなく、ただ疲れと苛立ちが増えストレスを常に抱えながら仕事をしていました。

その時は毎日イライラしながらも「これくらいの仕事ができて当然」「なぜ他のみんなはできないのだろう」と他人に対しても厳しい目線で見るようになり完全に孤立していたように思います。

自己犠牲による孤立の例

また、家庭内でも同様の状況が見られます。例えば、ある母親が「家族のためにすべてを自分でやらなければならない」と感じていたとしましょう。真面目な母親ほどこうなるケースは多いように思います。

完璧な母親を目指し家事に育児に子供の教育にとなんでも一人で頑張ろうとしてしまうのは、結果自分だけではなく大きな問題となってしまうのです。

彼女は家事や育児を一手に引き受け、他の家族に助けを求めることを避けます。「私が全てをやらなければ家族が困る」と思い込み、自分の健康や時間を犠牲にしてしまいます。

しかし、長期的には彼女もまた疲れ果て、孤立感を感じるようになります。心身の疲労が限界を迎え、結果的に家族全体に悪影響を及ぼすことになるのです。

例えば夫や子供に対して「これくらい自分でやってよ!」「なんでこんなこともできないの?」「私ばっかり頑張っている」などどんどん不満と愚痴ばかりが増えてしまうことになるでしょう。

このケースでも、彼女は「自立」を誤解し、すべてを自分一人で担うことが正しいと思い込んだために、生きづらさを感じる結果となったのです。

これは結果的に夫婦関係を悪くし、子供への影響も決して良いものにはならないですよね。家庭環境が悪いと子供の脳がストレスを受けて萎縮し発達が遅れるという研究結果も出ているほどです。

母親のこの自立への勘違いが周りを巻き込んで、結果愛する子供の成長へも大きく影響を及ぼしてしまうほど大きな問題となってしまうのです。

他者と共存することが真の自立である理由

では、本当の自立とは何なのでしょうか。それは「他者と共に生き、支え合う力を持つこと」です。人間は本質的に社会的な存在であり、一人で生きていくことはできません。だからこそ、他者とのつながりが重要なのです。

あなたは普段、誰かを頼ったりすることはできていますか。私は宝塚という親元から離れた環境に身を置いてからは、どんどん人に頼るということが苦手になっていきました。

宝塚という舞台は役者だけではなく大勢の人の力によって成立している素晴らしいエンターテイメントです。

しかし当時目に見えるものだけでいっぱいいっぱいに生きていた私は同期にすらなかなか頼ることができず、悩みがあっても誰にも打ち明けられず秘密主義で周りからはとてもとっつきにくく、何を考えているのかわからない存在だったと思います。

そんな不器用な私でも温かく支えてくれた同期とファンの方がいてくれたからこそ私は12年近く宝塚でやっていけたのだと心から思っています。

そこから年月をかけ、人は一人では生きていけないことや多くの人の存在によって自分は生かされていることにやっと気がつき、今では素直に頼るべきところは頼ったり心から人に対して感謝ができるようになって、本当に生きやすく幸せな人生へと変わることができました。

自立を勘違いしていた頃というのは孤立もそうでしたが、人に頼ったら自分がダメな存在である、人に借りを作ることへの罪悪感でいっぱいになってしまうほどで本当に生きづらい人生を自分で作りあげていたなと思います。

今のあなたはいかがでしょうか。ここでは本当の自立の意味について深掘ってお話をしていきたいと思います。

支え合うことの価値

他者と支え合うことで、私たちは自分の弱さを認めそれを補うことができます

例えば、職場でのリーダーシップを発揮する際、リーダーが自分一人で全てを決定しようとするのではなくチームメンバーの意見を尊重し共に課題に取り組むことで、より良い成果が生まれます。

このように他者の力を活用し、共に成長する姿勢こそが真の自立と言えるのです。これは仕事でも家庭でも人間関係全てにおいて言えることですよね。

自分一人で頑張っているように見えても、実はそこには必ず自分以外の誰かが関わっています

自分だけでできる容量というのは限られていますし、使える時間や体力にも限りがあります。不眠不休で一切睡眠を取らずに動き続けることは人間には不可能です。

多くの人と共有することでより多くのことを成し遂げ、多くのアイデアがうまれます。一つの頭で考え一つの体で経験するよりも多くの人と支え合うことで生産性も桁違いに上がるのは明確なことなのです。

助け合いの中での成長

さらに、他者との関わり合いの中で私たちは成長することができます

友人や同僚、家族との助け合いを通じて、新たな視点やスキルを身に付けることができるからです。そして、自分が他者を助ける場面でも、そこから多くの学びや成長が得られます。

このように、共存共栄の考え方は、自分だけで成し遂げることではなく、互いに支え合い助け合うことで得られる成長を大切にする姿勢です。

人生における喜びというのは自分一人で達成する達成感だけではなく、人の役に立てたり人の喜ぶ顔を見たり人から感謝されることで得られるものです。

それが受容や自己肯定感にも繋がり、より多くの多幸感を得ることにもつながるのです。

自立のために必要な4つの要素

では、真の自立を実現するためには、どのような要素が必要なのでしょうか。ここでは、4つの重要な要素を紹介します。

1. 他者に頼る勇気

まず必要なのは、他者に頼る勇気です。多くの人が他者に頼ることを「弱さ」と捉えますが、実際にはそれは強さの一つです。

自分の限界を認め適切な支援を受け入れることで、より良い結果を生むことができます。自分に素直に生きることが生きやすい人生を作ることには必要不可欠なことです。

私たちが他者に頼れない要因はたくさんありますが、多くの場合その人の生まれてきた環境や周りにいた大人の影響がほとんどだと言われます。

頼ったことで相手から傷つくようなことを言われた場合などもトラウマとなり、人に頼れない自分になってしまったりします。しかしそうやって強がって生きていては、私たちは一生自分に無理をさせ我慢をして生き続けることになってしまいます。

真面目で努力家な人ほどこの負のループから抜け出しにくくなっています。しかし人に頼ることは決して悪いことではなく、より自分を深く知ることであり他者を信頼することにもなるのです。

裏を返せばあなたが素直に人に頼れないのは自分も他者も信用していない表れでもあるのです。

頼ることで自分は頼りない人間だから人に頼ったらダメだ、頼ったら相手に嫌な思いや嫌われるのではないかそう思い込んでいませんか。ズバリこれは過去の私もなんですけどね。。。

残念ながらこれらは全てあなたの勝手な思い込みです。人は人から頼りにされることで成長し、やりがいや多幸感を得られる生き物です。誰かの役立ちたい、そして頼られることでもっと頑張ろうという力が湧いてくるものなのです。

2. 助け合う姿勢

また、他者を支えることも重要です。支え合うことで、双方が成長しより豊かな人間関係を築くことができます。他者を支える経験を増やしていくと相手の気持ちに寄り添えたり、相手が今何を求めているのかにもすぐに気がつけるようにもなっていきます。

そうやって他者を思いやる心や気遣いもできるようになり、仕事では重宝されるような存在になったり、人間関係でもあなたがいてくれて助かったと言われるような貴重な存在となったりもするのです。

そうやって良好な人間関係を築けるようになったり、仕事では何かを抜擢されたり重要なポジションを任され、自分のやりがいや給与面での充実などあらゆるところで充実感を得ることへもつながるのです。

これは単なる「受け身」の姿勢ではなく積極的に他者を助けることで、真の自立が達成されるのです。

3. コミュニケーション能力

他者と共に生きるためには、コミュニケーションが欠かせません。

そのためには自分の気持ちやニーズを伝え、他者の意見や感情を理解する力が必要です。

一方的にこちらの意見や気持ちを押し付けるのではなく、自分で自分の考えや気持ちを見つめることが何よりもまずは大切です。その上で相手にどうやったら伝わりやすいかも考えながら、相手の気持ちを汲んだりたくさん会話をしながらお互いの気持ちや考え、価値観を共有することがとても大事なのです。

私自身この自分の意見や考えを人に伝えることが本当に苦手で、子供の頃の話でいうと宝塚にどうしても入りたいということを親に打ち明けられずにいて、やっとの気持ちで伝えた(それも直接話すのではなく、メモに文通のように置き手紙をして伝えるというありさま)頃というのはすでに宝塚音楽学校の願書発売の時期だったというほどでした。

ですが自分の気持ちや考えを自分で知り自分自身と向き合うことの大切さに気がつくことで、相手にも変な遠慮もなく自分に素直に相手に誠実にコミュニケーションをとることによって、私を取り囲む人間関係は大きく変化して最高の人間関係を築くことができるようになったのです。

このように周りの人間と積極的かつお互いにとって気持ちの良いコミュニケーションをとるようになることで、深い信頼関係が築かれ、支え合う関係が強化されて結果として素晴らしい人間関係の構築につながるのです。

4. 自己肯定感

最後に、自己肯定感の重要性です。

自分の価値を認めることで、他者に頼ることや助けることをためらわずに行えるようになります。すると相手と良好な関係を築けるのでお互いに対等な立場でいられることでより濃密なコミュニケーションを取れるようになったり素晴らしい信頼関係が築けるなどメリットがたくさん生まれます。

しかし自分の自己肯定感が低いと、他者に過剰に依存したり逆に他者を拒絶したりすることがあります。バランスの取れた自己肯定感が、健全な自立には不可欠です。

ここで声を大にして注意換気としてお伝えしたいのが、自己肯定感の低い人ほど勘違いの自立の呪縛に取り憑かれやすいということです。

自己肯定感が低い人というのは常に自己否定をしていたり自分に厳しすぎたり自分に自信のない人です。そうなると周りの人間の言動にも振り回されやすく、モラハラを受けやすい傾向があります。

モラハラな発言を自分のために言ってくれていると思い込んでさらに自分に厳しく無理をしながら生きてしまうことになったり、相手の発言に振り回されるので相手に依存しやすく他者にコントロールされる人生となってしまうのです。

相手がモラハラだということにも気がつけないのでモラハラを呼び寄せやすく、切っても切れないような依存関係となってしまうのです。それこそ自分の望む人生ではなく相手ありきの最悪な人生へとなってしまうのです。

過去の私も最悪な人間関係を経験し、人間不信にまで陥ったことがあります。ストイックで自立を履き違えていた当時の私は言葉の暴力に気がつけず、最悪な人間関係の中にずるずるいてしまったことがあります。

心はいつの間にかボロボロになってしまっていたのにも気がつけず、常にモラハラのような言葉を浴びせられ当時はそのことに全く気がつけずに、相手はこんなダメな自分の為を思って言ってくれているんだとばかり思っていました。

そんな日々を過ごす中で心も体も壊れ始めて、勝手に涙が出てきたり胸が痛くなったり眠れなかったりどんどん心身ともに追い詰められて不安を毎日感じるような日々を送っていました。

過去の私のような生き方をしている人は、自立ではなく自己肯定感の低さゆえに自分自身を間違った方向へコントロールしてしまっているだけということにいち早く気がつくべきなのです。

自立を履き違えないための実践的なアドバイス

自立を誤解しないためには、どのような心構えが必要なのでしょうか。

まず、他者に頼ることは「弱さ」ではなく、「強さ」であることを理解しましょう。そして、自分自身を大切にし、他者との関係を大事にする姿勢を持つことが重要です。

また、他者に対しても同様に支え合う姿勢を持ち、互いに助け合う関係を築いていくことが、豊かな人生を送るための鍵となります。支え合うことで得られる成長や学びは、一人で頑張ることでは決して得られないものです。

自分も他人も信頼しお互いにとって学びと成長の場となるような、円滑で気持ちの良いコミュニケーションを積極的に行い、お互い様であるという気持ちを持って助け合うことが大事なのです。

人は決して一人では生きてはいけない生き物です。つまり生きていく中で必ず人間関係というものは絡んできますし、人生において切っても切れない必要不可欠なものでもあるとも言えます。

であれば自分だけでどうにかするという考えではなく、他者とどう関わりどう向き合うことで人生にとってより良いことになるのかを考える方が、何倍も生きやすく理想的な人生になるかはここまで読んでいただけたのであればもうお分かりですよね。

まとめ

自立を誤解すると、生きづらい人生となってしまいます。

本当の自立とは、決して一人で全てを背負うことではありません。他者と共に生き支え合うことで、私たちはより豊かな人生を築くことができます。共存共栄の考え方を取り入れ、他者と積極的に関わり互いに助け合いながら成長していくことが、真の自立であり生きづらさを避ける方法です。

今日お話しした内容があなたの自立に対する理解を深め、より良い生き方を見つける手助けになれば幸いです。

人生は自分次第でいかようにも変えることができます。過去の私のように毎日生きづらさを感じながら生きている人はぜひ自分と向き合い、自立というものを履き違えていないかどうか自分を振り返ってみてくださいね。

風羽 玲亜

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