私の実体験

自分の価値

築き上げられている価値観

物事における価値観というのはこれまでのあなたの経験や環境、周りからの影響によって作られていっています。

あなたはどれだけ自分の価値観を理解しているでしょうか。

何を優先し何を重要視して何を選んできたのか、自分の中で譲れない物や大事にしていきたいものを自分でしっかりと自覚しているでしょうか。

それと同じようにあなたの中で「あなた自身の価値」をどのように考えどのような物だと捉えているでしょうか。あなたは「自分の価値」はどれくらいだと思っていますか?

厳しく育てられた人や体育会系で育った人などはとてつもなくストイックで自分にもとても厳しいかもしれません。末っ子で甘やかされてきた人は幾つになっても甘えん坊でなんでも人に頼るような甘え上手な人かもしれません。

このように傾向があったとしても結局あなたが思い信じ込んでいる「自分がどういう価値のある人間であるのか」「どのような人間であるのか」という自分に対しての価値観があなたの人間関係や生活、環境や職業、つまりはあなたの人生にも大きく影響しているのです。

自分に対する思い込みが呪いとなる

ストイックすぎる人の中には「頑張らないと自分は人並みにはなれない」と思い込んでいたりします。「頑張ることで自分は評価される」と思い込んでいたり、「自分はまだまだだ」と常に思っている人もいるでしょう。

これは一見とても努力家でそんな姿を賞賛する人もいるかもしれません。驕り高ぶる人よりも常に努力し謙遜できる人の方が素晴らしいと思われるでしょう。

しかしその人の「自分自身に対する見方」を詳しくみてみるとどうでしょうか。

実はこのストイックな心がけや行動がいつしか「努力しなければ自分はダメな人間である」「評価に値しない人間である」と思い込んでしまっているのです。

これはオリンピック選手やスポーツの世界で陥る人が特に多いようですが、自分を追い込むために常にきつい状況に置く事が当たり前となり、それが自分自身への呪いとなってしまうのです。

「自分はまだまだだ」という声かけは普段から努力ができなかったりサボり癖や怠け癖がある人、まだ歴が浅く長く訓練が必要な場合は大いに有効な方法だと思います。

しかし普段から真面目で努力家な人やストイックな人がこれをしてしまうといつまで経っても納得のいかない状態なので、永遠に自分を追い込み苦しみ続ける事になってしまうのです。なぜなら「これでもういいや」や「まぁいっかで」終わらせることができずに常に自分自身に対して不満の状態でいるので満たされることはなく、いつしか「いつまでも達成できない自分」に絶望して立ち直れなくなったり、方向転換すらもうできない状態になってしまう可能性が高いからです。

自分の呪いに苦しみ続けた過去

これはまさに過去の私です。自分はまだまだだと常に追い込んでいました。もともと自信のない私は努力するしかないとずっと自分に言い続けていました。常に他人が羨ましく自分と比較しては落ち込み、恵まれて努力しない人を心の中で批判していました。

真面目だ、努力家だと賞賛してくれる人もいましたがそう言われることがちっとも嬉しくなく、努力しない人を軽蔑したような発言すらしていました。

そうやってなんとか自分を正当化して自分の価値を保とうとしていたのです。

しかし根底には「何の価値もない自分である」という恐れが常に付き纏っていたのです。しまいには「価値のない私が生きていることに何の意味があるのだろう」「何も生み出さない自分が生きている意味なんてあるのだろうか」とまで思っていました。

だからひどく傷付けられるような出来事が次々と起こり、完璧な自分を演じようと無理ばかりし続けてしまい、本音を話せる人もおらずに孤独に苦しんでしまったのです。

出来事と自分の価値と結びつけないでください

あなたは自分の価値をどう思い、どう信じ込んでいるでしょうか。

自己価値の低い人は起きた悪い出来事も全て自分の価値だと思い込んでしまいます。

悪い出来事、ショックな出来事が起きる度に自分の価値をどんどん低く見積り、自暴自棄になり自分で自分をひどく傷付けたり無碍に扱うようになってしまうのです。

起きた出来事はあなたの心の状態と非常にリンクしていますが、決してそれがあなた自身の価値ではないのです。

目の前で起きる現実はあなた自身があなたをどうみているかが反映されているだけなのです。起きた出来事にはあなたに重要なことを気づかせる為のヒントが隠されています。

自分自身を常に低くみて価値のない人間だと思い込んでいれば、その大事なヒントには決して気づく事が出来ずに永遠に苦しむ日々が続きます。

それはまるで生き地獄です。心はさらにどんどんすり減り、醜い心になり、物事や周りを人を冷静にみることは出来ず、周りが全て的であるかのように自分を傷つけ苦しめるものだと捉えるようになり、益々孤独で辛い毎日になるのです。

大事な事に気づくこと

真面目は人ほど自分に厳しく、自分を追い込んでしまいます。しかしその行為の根本には「自分はもっと成長できるんだ」という自分に対しての厚い信頼と愛があるのです。そしてそれほどストイックに頑張れるという事が自分の長所であり、素晴らしい力であることに気がついてください。

自分はまだまだだと思い続けると「自分には誇れるようなものは何一つもっていない」と思ってしまいます。しかしそんなことはないのです。そこまで自分を追い込めるような強い精神力や努力ができる事が素晴らしい個性であり、誇るべきあなたの良さなのです。

そこまでして自分を追い込み、努力できたのは自分を信頼し愛を持っていたからなのです。そしてあなたには誰にも負けない努力できる力と強い精神が備わっているのです。このことに気づいてあげてください。

私はそれまで自分の真面目な部分が大嫌いでした。なんの取り柄もなく価値もないから、こんなに苦しむ人生しか歩めないのだと思っていました。

しかし自分の真面目なところが私の個性であり、そこまで自分を追い詰め努力できる事はなかなか普通はできない事であり、それが私の力であり長所だと気がついたのです。そうして自分自身を受け入れ、自分の中の信頼や愛に気が付き、自分をいかに否定して見下して生きてきたのかに気がついたのです。

そしてもう一つある事に気が付きました。それは「相手は自分の鏡である」という事です。当時の私は努力していない人を心のうちで見下していました。しかしそれは実は自分自身が自分に対して見下していたのです。自分は何の価値もない人間だと見下し続けていたのです。

このように自分に対する思い込み、価値というのは自分を取り囲む全てのものに大きく影響しているのです。

その思い込みによってあなたの人生が決まっていくのです。

終わりに

あなたは自分に対してどんな思いを抱き、自分にはどんな価値があると思い込んでいるでしょうか。

自分自身に対する思い込みに気がつけなかったら周りや相手に対して自分がどうみているかに注目しても良いかもしれません。他人に対して思っていることは自分にも思っていることが多いのです。

どうか自分で自分の価値を低く思い込んだり、否定しないでくださいね。どんな人でも価値のない人なんていません。そして自分の価値は人や周りから決められることではありません

自分の価値は自分で決める。そう思うことであなたは自分が望む人生を築いていけるのだと思います。

風羽 玲亜

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